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親子で読んだおすすめの絵本・児童書を紹介します。

恐竜も人間も同じ舞台『せいめいのれきし』

宇宙に太陽が誕生し、地球が出来、生命が誕生して、現在の私たちの生活になるまでの歴史を、わかりやすく説明してくれます。

第1幕から第5幕までの劇仕立てになっていて、初めは三葉虫などがいた古生代、次に恐竜の生きた中生代、そして哺乳類が台頭してきた新生代へと舞台が変わっていきます。

人間が登場してからは、作者の住むアメリカ大陸へと舞台が移ります。

開拓者が土地を整えていくところから、人が家を作り、家族を作っていく一生を追い、次に一年の季節の移り変わりから一日の日の移ろいと、時間の単位が小さくなっていきます。

太陽が生まれた頃から恐竜の生きた時代を経て、自分たちが生きる一日につながっていく事で、地球の歴史が自分につながっている事を感じられるのかもしれません。

 

6歳のころ息子が恐竜大好きになり、本や図鑑でとても熱心に見ていました。

恐竜の生きた時代を中心に、恐竜以前の時代、絶滅した後の時代もよく知っていますが、そこから現代まで、つながって考える事はなかなかできません。

『せいめいのれきし』は、その知識の点と点を、一本の線でつなげてくれたような気がします。

 

絵本の体裁で、絵も可愛らしくやさしい語り口ですが、扱っている内容が少し難しいので、息子には8歳の誕生日プレゼントにしました。

恐竜や虫、植物などが大好きで、その分野に興味のある子なら、もう少し小さくても楽しめるかもしれません。


せいめいのれきし
バージニア・リー・バートン:著 / いしいももこ:訳 / まなべまこと:監修
岩波書店